レン耐2025アーカイブ レン耐 イベント 2025.08.03
Let’sレン耐レポート【東日本シリーズR-17】Let’sレン耐新千歳 4時間耐久レース
<開催概要>
大会名:Let’sレン耐 新千歳モーターランド4時間耐久
開催場所:北海道・新千歳モーターランド
開催日:2025年8月3日(日)
天気:晴れ
気温:31℃
<開催クラス>
Grom5クラス: 3台
Grom4クラス: 6台
参加チーム:9台
総勢: 34名
<レポート>
昨年11月の開催で「走ることができるギリギリの日程」と指摘されていたレン耐の新千歳戦だったが、今回は8月の開催に変更。
真夏の一戦と生まれ変わった新千歳戦には、関東からの遠征組も加わり、例年以上に盛況な一戦となった。


北海道らしからぬ暑さの厳しい週末となった新千歳モーターランドでは、もちろん恒例のレース後のBBQ大会の用意もされており、この「レース」と「グルメ」を楽しむレン耐。
今回のこの一戦には昨年同様9チームが参戦となった。そのうちの4チームがウイナーハンデが課されることとなった。これは、2024年、2025年の優勝経験チームはハンデとしてピット回数を15回とするもので、昨年の新千歳戦のウイナー2組と、関東からの遠征参戦組2組がこれに該当した。またペリア後は8回以上のピットを消化しなければならない、という厳しいものだ。
今回の新千歳戦では、Grom4クラスのみ1Lの追加給油があり、グロム5は1タンク満タンで4時間を走り切らなければならない。ピットイン3回ごとにミニゲームが課され、ライダー以外のチームスタッフがこれをこなさなければならない、というレギュレーションとなる。
前日は雨も降る天候であったものの、この日は朝から好天。朝7時すぎには初心者講習がスタート、午前8時20分から20分間のフリー走行、午前9時からの4時間で耐久レース、午後1時半には表彰式を開催し、午後2時からBBQ大会というスケジュールとなっていた。
その決勝レースは予定より5分前倒しでスタートした。

そのル・マン式スタートでは、唯一のマイスタークラスである「#1 どこどこツインズ」がフラッグスタンドを見ており、MCのカウントダウンで走り出したほかチームに対して出遅れ。真っ先に車両をコースへと連れだしたのがGrom4クラスの「#31 TEAM MCCL」、「#32 チームジンボ」、「#33 RB吉川工事中レーシング」。そして33号車がプッシュを続け、32号車を引き連れてオープニングラップを制している。スタートで出遅れた1号車もこの2台のすぐ後で様子をうかがうスタートとなった。

このスタート前に行われたフリー走行でも「#3 シグナス」と「#33 RB吉川工事中レーシング」の2台が転倒をしていたが、この決勝レースでも転倒が相次ぐ展開となった。そのレース最初の転倒は、スタート直後となる8時58分、トップを走行していた「#32 チームジンボ」! さらに遠征組の「#31 TEAM MCCL」、そして昨年の覇者「#33 RB吉川工事中レーシング」も、とわずか1時間ほどで転倒が相次ぐことに。一方でレース前半から好調に飛ばしているのは、「#1 どこどこツインズ」と「#3 シグナス」の2台であった。

レースも折り返しとなる2時間を経過したところでダブルペリア式ハンデを決める時間となった。この時点での順位はGrom5のトップが「#3 シグナス(168周)」、2位が「#2 汚れた英雄(146周)」、Grom4ではトップは「#31 TEAM MCCL(164周)」、2番手に「#36 しべちゃりRACING(160周)」、3番手は「#35 team I&S(160周)」となっていた。

2台しかいないGrom5では、2位の2号車が22周差の1.5倍となる33周というハンデをゲット。Grom4クラスでは、「#34 山口商会 2輪部」がサイコロを振り、その出た目は「3」ということで、3位の35号車の周回数が基準となり、トップとの周回数差4周×1.5倍の最大6周がハンデとして与えられることとなった。

今回遠征してきたマイスタークラスの「#1 どこどこツインズ」だったが、レースを折り返した直後に2度の転倒というマイスターらしからぬことが起きていた。11時4分、最終コーナーに数台が並んで入った際に転倒を喫したのだが、その際にライダーのエアバッグは開いてしまうし、転倒からのリカバリーにも手こずり、順位を落としてしまった。そしてマシンのチェックを終えて、ライダー交代してコースイン。しかし1コーナーでオーバーランし、11時13分に転倒。「順位を取り戻そうと正気を失ってたね」とライダー2人とも反省の弁。ただ新千歳戦はその前後の滞在も含め「大いに楽しかった」とも。チームとしての初新千歳戦の参戦だったが、目標の総合優勝を持ち帰ることはできなかった。
また今回は唯一の人生初レースライダーとなったのが「#33 RB吉川工事中レーシング」から参戦した青山大志さん。若干16歳で4日前に免許を取得したばかりだという。「AOYAMA」と背中に入っているツナギを着用しているが、これはレースもやっていた父親のモノで、免許取得翌日には広場で父親から直接バイクの指導を受けの参戦。「楽しかった」ということで次回の参戦も約束してくれた。なおこの日、2度の転倒を喫してしまったが、それも速さに変えていけるよう、これからの成長にも期待したい。
スタート時の気温は28度、レース中も31度どまりで、最終コーナー側から時折そよ風が吹き、暑い中とはいえ比較的気温は落ち着いており、北海道の気候を感じることができたこの日のレースは無事に午後1時55分、チェッカーフラッグが振られて終了した。
Grom5クラスで優勝を手にしたのは「#3 シグナス」。序盤から速く終始トップを走行していたこのチームは職場つながりで編成されており、チームとしては参戦2年目となる。昨年はGrom4クラスに参戦し、2度転倒を喫し、5位だったが、今回は転倒もなく気持ちよく走って勝てた、という。「転ばなければ勝てる。これです。皆さんも転ばないでレースを終えれば結果はついてきます。転ばないヤツが勝ち!」とコメントしてくれた。

「#32 TEAM I&S」が新千歳戦3連覇を目指していたGrom4クラスだったが、その優勝は関東遠征組の「#31 TEAM MCCL」のモノとなった。今年2月のレン耐筑波戦でのGrom4クラス優勝の際に、この新千歳戦への参戦宣言通り、遠征でやってきた。前日に北海道入りし、洞爺湖などの観光をしてきてこの日を迎えた。もちろん新千歳モーターランドは初めて。レース序盤に、まさかの安全コーンに引っかかって転倒という失態を演じたものの、ここでバッドラックを吐き出したということで、後は順調に走行を重ね、見事な優勝を飾ることとなった。
正式結果は以下のとおり。
4時間耐久
<Grom5クラス>

1位 #3 シグナス 336周
2位 #2 汚れた英雄 332周
<Grom4クラス>

1位 #31 TEAM MCCL 338周
2位 #34 山口商会 2輪部 336周
3位 #35 TEAM I&S 333周
<特別賞>

#34 山口商会 2輪部
受賞理由:今回ライダー全員がレン耐初参加ということで、今後も参加をしてほしいということで特別賞の授与としました